日本代表、有終の美を飾れずも手応えあり?
東アジア選手権の最終日、日本対韓国の決勝は58−68で日本は敗戦。準優勝という結果で終わり、自国開催で最後に有終の美を飾れませんでした。決勝で敗れはしたものの、決勝進出を果たしたことでアジア選手権の出場権は得られていたので、まあいいんじゃないか、と思います。ここで1位になるよりも、この時期に韓国に負けるというのも、アジア選手権を考えるとよかったのかな、と思ったりもします。まあ、勝ったほうがいいに決まってますが、下手に優勝すると慢心しちゃうでしょ(笑)。
前半は変な流れでした。1Q(正式には1P)は日本の流れのような感じなのに最終的には同点で終えて、2Qは韓国の流れで始まり、最大7点差になるも最終的には韓国の1点差で前半を終えている。まあ、簡単に言えば、両チームとも自分たちの流れになりかけながらも、今一歩乗り切れなかったということですかね。この試合はトラベリングのコールが厳しく、そういうターンオーバーで微妙にリズムを崩されたのかもしれませんね。譲次選手は本当によくトラベリングをコールされてましたね。こういったことも国際試合の難しさだと感じました。
ぼくはこの試合は十分に勝てるチャンスがあった試合なので、負けたとはいえ悲観することはないと思ってます。とにかく日本はこの大会を通じて、ディフェンスが破綻することがなく本当に集中してディフェンスをしていたと思います。前回のアジア選手権ではマッチアップゾーンなどを絡めながらディフェンスで苦労していたという印象があるけど、今回はほとんどマンツーで守りきりましたから立派です。ただ、韓国戦はちょっとファールが多く、ファールトラブルで思ったような選手起用ができなかったのではないでしょうか。トラベリングのコール同様にファールのコールも厳しかったですね。
ディフェンスはインサイドをダブルチームで守るだとか、ヘルプディフェンスやローテーションがうまく機能しているということもあるけど、前回のアジア選手権と違うのは、特にガードのディフェンスなんだけど、一発カット(ドリブルをスティール)することがなくなって、安易に抜かれなくなったことだと思います。前回のアジア選手権はガードがスティールを狙いすぎて抜かれるシーンが多く、そこから得点されるケースも少なくなかったと記憶しています。カットを狙うのではなく、抜かれないように、シュートを打たれないように辛抱強くディフェンスをしていたと思いますね。あとは、ボールを動かされないようにパスコースを消すディフェンスが良かったと思います。
今大会、ずっと課題と思って見てきたゾーンディフェンスへの対応は、積極的なペネトレイトやハイポストあたりにボールが入ったときに連動して裏に走り込む動きなど、多少攻略の兆しが見えたかなと思う。マンツーに対しても、やっぱり安易なパス回しが多くて、スクリーンを使ったプレイが少ないと思う。けど、ドリブルから強引にシュートを狙うプレイはかなり増えてきたと思う。ブロックされる場面もあったけど、それ以上にファールをもらえることが多かった。譲次選手は韓国戦もガンガン攻めてましたね。あとはターンオーバーを1試合あたり10前後ぐらいまで減らすことができれば、もっと攻めのリズムはよくなるはずです。韓国はさすがにターンオーバーが少ないですね。
今大会の日本のスターターは柏木選手、折茂選手、網野選手、譲次選手、公輔選手だったんだけど、ぼくはアジア選手権ではSFに譲次選手、PFに山田選手でどうかな、と思っています。山田選手は本当にパスが上手い。これを活かして、山田選手をハイポストに入れて、そこから竹内兄弟にパスを散らしていけば面白いんじゃないかと。そして桜木Jr選手を控えに入れておくとインサイドは安泰じゃないかな。ガードは五十嵐選手を外して田臥選手が復帰、川村選手が復帰すると竹田選手か岡田選手が外れることになるかな。竹田選手は残して欲しいな。サウスポーのスイングマンは貴重な存在になると思いますからね。
8月のアジア選手権に向けて、ホッブスHCはどのようにチームをレベルアップさせていくのでしょうかね。ディフェンスは良かったんで、やっぱりオフェンス重視で強化していくのでしょうかね。あとはフィジカル面の強化とか。前回のアジア選手権とは違って、今後の期待感はありますね。選手は4人しか違っていないのに、ここまで変わりますかね。まあ、あの時の悔しさをバネにリーグ戦で経験を積み、選手が成長したこともあるとは思いますが、やっぱりコーチですかね。BSフジでほとんどの試合を解説した前コーチの貴美一さんはどう見ていたんでしょうかね。なんにせよ、今後は継続的な強化をお願いしたいですね。次に目指すはトルコでの世界選手権の出場権です!。
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