第5戦でジノビリ復活、スパーズ優勝に王手

とおりすがり

2013年06月18日 12:16

 第5戦がファイナルでのホームゲーム最終戦となるスパーズは、勝てば優勝に王手、負ければアウェーでの2連勝するしか優勝の可能性がなくなるということで第6戦は非常に重要な一戦でした。そんな重要な試合にポポビッチHCは今シーズン初めてジノビリを先発起用。そのジノビリが見事に期待に応え勝利に貢献。

 結果は114-104でスパーズの快勝。スパーズは負けた第2戦と第4戦でターンオーバーがそれぞれ16、18を記録し、この第5戦でも18と負けた試合に匹敵するぐらい多かったけども勝ててしまった。まあ、それを補うだけのFG成功率(60%)を記録している。ミスはしたけどオフェンスのリズムは良かった(崩れなかった)、ということなんだろう。その要因はやっぱりジノビリかな。

 この試合でスパーズが勝つためにはジノビリが復調しないと厳しいと思っていただけに、本当にジノビリがチームを牽引するなんてね。このファイナルではジノビリの鋭いパスが印象にあるけど、やっぱりジノビリは多彩なオフェンスパターンで得点していかないと相手の脅威にはならない。第6戦は24得点10アシストと今までの鬱憤を晴らす活躍でした。

 しかしながら気がつけばチーム最多得点はパーカー。終盤になるとパーカーの強引なペネトレイトをヒートディフェンスが止められなくなってましたね。ジノビリ、レオナルドにもタフショットを沈められるなど、ヒートはディフェンス面でのかなり疲労が蓄積してんじゃないかね。ディフェンスの足が止まってるというか。

 疲労の蓄積と言えばレブロンの動きがなんとなく鈍く、疲れが溜まってるのかなーと思ってしまう。あとね、このシリーズでレブロンとウェイドの速攻が何回も阻止されているけど、レギュラーシーズンではあまり見られない光景だよね。ヒートは速攻から流れを引き寄せるチームだけに、これを失敗しているのがイマイチ流れに乗れない理由かも。

 そして、その速攻を阻止しているのがグリーンで、グリーンは3ポイントシュートだけでなくディフェンスでもチームに貢献している。もしかしてスパーズが優勝したならばファイナルMVPはグリーンかもね。つーか、パーカー、ジノビリ、グリーンのバックコート陣は誰かひとりを抑えればいいという問題じゃないからかなり厄介だろうね。

 グリーンは第5戦でも6本の3ポイントシュートを決め、これでこのファイナルでの成功数が25本となり、NBAファイナルの新記録を樹立。これまでの最多記録はヒートのレイ・アレンがボストン・セルティックス時代の2008年NBAファイナル(計6試合)で記録した22本。レイ・アレンもグリーンの活躍には脱帽じゃないかね。

 ヒートのオフェンスは相変わらずウェイドが好調をキープし、それに引張られていつの間にかボッシュが得点を増やしているというパターン。あとはレイ・アレンの3ポイントシュートが調子よく決まり始めるとチームの得点が伸びる。レブロンも数字だけを見るとそこそこ活躍してるけどあまり印象にない。チャルマーズは完全に調子を落としてるね。

 これでスパーズはシリーズの成績を3勝2敗としてファイナル制覇に王手をかけた。ヒートは崖っぷちになったわけだけど、あとはホームコートでの2連戦となるだけにまだ希望はある。しかも、勝ち負けを交互に繰り返しているから次はヒートが勝つはず。連勝はできないけど連敗もしない、ということで勝敗だけを見ると大接戦なんだけどね。内容が・・・。

 ぼくは次の第6戦で終わると予想。というのも、やっぱりヒートはメンタル面でちょっと弱い気がするからね。第7戦だったらヒートかもしれないけどまだ第6戦だからね。「2連勝しなければいけない」、もしくは「負けられない」というプレッシャーに打ち勝つことができるのか。一昨年のマブスとのファイナルと同じ展開が待っているような気がするな~。

関連記事