活字を読む

とおりすがり

2019年10月01日 13:47

 ここ数年に渡る資格試験への挑戦、特に電験三種の時には1日に3時間ぐらい勉強していたので、その反動からか、電験三種に合格してからは堕落した生活を送ってきた。特に、昨年から現在に至るまでがひどく、息子と一緒に任天堂Switchを購入しスプラトゥーン2を始めてしまいゲーム三昧の日々を送ってきた。

 最近になり「これではいかん」と思うようになった。42歳のおっさんが毎日のようにスプラトゥーン2で一喜一憂していてはいかんだろうと。ぼくと同じ時期にスプラトゥーン2を始めた息子は、今では「フォートナイト」にどっぷりとはまっている。友達の間でもフォートナイトが流行っているらしく、まあこのへんは僕らの小学生時代にファミコンに夢中になっていたのとあまり大差はない。

 「何か他の趣味を」と考えた時に、ふと学生時代に椎名誠さんの本を読み漁っていたことを思い出した。当時読んでいた文庫本が押入れの奥の方にあったことを思い出し、探してみるとまず10冊ほど見つけた。椎名誠さんのジャンルはSFやエッセイ、小説といったものが代表的ではあるが、ぼくが好きなのは「自伝的小説」の作品だった。

 「新橋烏森口青春篇」「哀愁の町に霧が降るのだ」「銀座のカラス」の青春三部作といわれる作品が特に好きだったが、残念ながら今回見つかった文庫本は「銀座のカラス」のみだった。もっと探せば他の文庫も見つかるはずだが、とりあえず「リハビリ」として銀座のカラスを読むことにした。おそらく銀座のカラスは過去に2,3回読んでいたはずで、読み始めると「あー、こんなんだった!」と記憶がよみがえってくる。

 そこで、最新の椎名誠さんの作品を読んでみようと思い、仕事帰りにふらっと本屋さんに行って驚いたことがあった。以前に比べると文庫本のコーナーがかなり縮小されている。一般的に文庫は出版社ごとに分けられているが、店によっては作者でまとめられているところもあったりして、そういう本屋さんは文庫の品揃えが特に少ない。

 そして、椎名誠さんの作品というと残念ながら各出版社で本当に最新の2,3冊程度しか置いていない。つまり、過去の作品を購入しようとする場合は取り寄せするしかなさそう。まあ、今ではネット通販でサクッと買い物が出来てしまうので、わざわざ本屋さんに出向くよりもネットで購入する人がけっこういるんだろうなと思ったりもする。

 とりあえず2冊ほど読んだことのない作品を買ってきたので、秋の夜長に読書を楽しむことにしよう。

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