指定管理者

 浜松市のHPを見ると公共施設の指定管理者の公募していますね。その指定管理者を公募している公共施設ってのがかなりの数なんだけど、そのなかに「浜松アリーナ」もあった。SMRの最新号で「稼ぐスタジアム。稼げないスタジアム。」っていう特集記事があるんだけど、その記事の中に「指定管理者制度」が出てきて、これが「稼ぐ、稼げない」に繋がっていくんだとか。

 そもそも「指定管理者制度」ってなんなのかっていう話なんだけど、簡単に言うと公共施設の管理・運営を地方自治体から委託を受けた「指定管理者」が代わりに行うことらしいです。以前は、指定管理者になれるのは第三セクターなど公共的な団体だけに限定されていたんだけど、2003年の地方自治体改正で民間企業やNPOにも門戸が開かれるようになったらしい。ウィキペディアによれば「小泉内閣発足後の日本において急速に進行した『公営組織の法人化・民営化』の一環とみなすことができる」とのこと。

 この制度による地方自治体、または指定管理者のメリット・デメリットはいろいろあると思うけど、今回はメリットについて書いてみたいと思う。このブログにおいて地方自治体から見たメリットなど書いてもなんの面白みもないけど、ウィキペディアを見ると「利用時間の延長など施設運営面でのサービス向上による利用者の利便性の向上。管理運営経費の削減による、施設を所有する地方公共団体の負担の軽減。」と書かれている。まあ、そんなところでしょう。

 次に指定管理者として考えてみる。まずは「誰が、どんな目的で」指定管理者になるとメリットがあるかというと、SMRの記事を参考にするならばスタジアム経営ならぬアリーナ経営、浜松市ならば浜松・東三河フェニックスの運営会社が指定管理者になるのが良いかな〜と。まあ、これは本当に個人的な意見だけどね。現在、浜松アリーナでbjリーグの試合をした時の広告看板収入や物販収入がどうなっているのかわからないけど、指定管理者になればそういった収入も期待できるらしい。

 SMRでは「稼ぐ」ということをキーワードにして記事が書かれているけど、ぼくが考える指定管理者制度の有効利用として、浜松アリーナが浜松・東三河フェニックスの広告塔代わりになって欲しいと思っている。施設名を「浜松アリーナ」から「浜松フェニックスアリーナ」に変更するとか。まずは「フェニックスの本拠地はここですよ!」っていうことをアピールできれば、他のイベント(例えばコンサートとか)で使用するときにも宣伝効果がありそうな気がする。また、どっかの企業とネーミングライツ契約するってのもプロっぽくていい。

 NBAを見ていて「雰囲気が最高!」って思うんだけど、あれは選手達の華麗なプレイもあるけど観客を巻き込んでアリーナの雰囲気創りがうまいんだと思う。アリーナが“バスケの聖地”みたいな感じかな。日本でいえば甲子園球場が野球の聖地みたいな感じで言われるてるけど、そんな感じ?。どうせやるなら浜松アリーナもそういう感じにならないかな〜、と勝手に妄想しているんだけどね。はたして今後誰が浜松アリーナの指定管理者になるのか、非常に興味がありますね。ちょっと気になったのが、一昨年、昨年の浜松アリーナの運営状況を見ると収入のところに「指定管理料」って項目があるけど、これってなんだろう。すでに指定管理者がいたってことかな。いまいちよくわからん・・・。

■追記

 「ネットで調べたら現在の浜松アリーナの指定管理者がわかるよ」という情報をいただき、さっそく調べてみると、浜松市は浜松アリーナに対して平成18年度から指定管理制度を採用してるということがわかりました。んで、指定管理者は(財)浜松市体育協会みたいです。いわゆる“外郭団体”ってやつですね。ちなみに外郭団体っていうのはウィキペディアによると「様々な制約で、仕事量が多いのに職員定数を増員できない官公庁(以下「監督官庁」とする)が業務を委託するために設立する場合がほとんどである。業務はほとんどの場合が監督官庁からの下請け業務が主業である」というものらしい。つーことは、ここ2年間は民間企業やNPOが指定管理者になっていたわけではないんですね。で、今後は民間企業やNPOに委託するのかな?。

 浜松アリーナの運営状況を見ると、指定管理料が載っているんだけど、平成18年度が約1億6800万で、平成19年度が1億7600万となっていてけっこうな金額ですね。もしかして、この金額を納めれば広告看板収入や物販収入は指定管理者の売上になるってことなのかな。つーか、もっと勉強してから書けっていう話ですが・・・。

 ひとつ気になるのが、収支決算の収入の部のところの合計が「利用料金収入」と「事業収入」と「指定管理料金」ってなってるところ。ん、これは誰の収入のことなんだろう。浜松市?それとも(財)浜松市体育協会?。「指定管理料金」が計上されているから浜松市のことだよね、きっと。でもそうなると「利用料金収入」と「事業収入」が浜松市のものになるね。じゃあ(財)浜松市体育協会の収入は?。やっぱりよくわからん(笑)。

■さらに追記

 ちょっと気になるんで(財)浜松市体育協会のHPも覗いてみました。すると、こちらにも「浜松アリーナ指定管理者特別会計収支予算書」というものがあったんで比較してみると、だいたい浜松市のHPに載っていた「運営状況」の資料と同じでした。つーか、浜松市体育協会の収入に「指定管理料」ってあるんだけど、指定管理料って一体誰から誰に払われるものなんだろう。もともと管理していた市に対して払うもんじゃないの?。あと、浜松市のほうには収入と支出では収入のほうが上回っている(利益が出ている)のに対して浜松市体育協会のほうは収支がぴったりゼロですね。ここらも気になっちゃうね。そんなの気にしてるのぼくだけか・・・まあいいや(笑)。今回の記事の内容とは関係ないことだし。


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