第6戦、勝利はほぼスパーズの手中にあったが・・・

 いやー、スパーズが勝ったと思ったんですけどねー。残り1分30秒ぐらいでスパーズ3点ビハインドの場面、パーカーが起死回生の3ポイントシュートを決め同点。さらに残り1分でパーカーが再びペイント内で体を反転させてのジャンプショットを決め2点のリード。この後、レブロンが2度のターンオーバーを犯す間にジノビリのフリースローで3点を加える。

 まあ、これで30秒を残してスパーズは5点リードとなったんだけど、ジノビリがもう1本フリースローを決めて6点差にしておけば確実に勝っていただろうね。その後、レブロンに3ポイントを決められて2点差でスパーズは次の攻撃でレオナルドがファールをもらう。が、またしてもフリースローを1本ミスし3点差。これも4点差にしておけば勝っていただろうに・・・。

 それにしても、残り5秒の同点に追いついたレイ・アレンの3ポイントは打点が高く美しいシュートでしたね。チェックされながらもあれだけのシュートが打てるなんて、本当に脱帽ですね。しかもこの試合、レイ・アレンは3ポイントを1本しか決めていないけど、それがこの1本ですからね。何か持っているんですね。これでヒートが優勝すれば、この3ポイントは語り草になるんじゃないかな。

 結局、オーバータイムの末にヒートが勝利し第7戦での決着という形になった。スパーズとしてはチャンピオンリングをほぼ手中に収めていたのに、それがスルリと逃げていってしまった。こうなると勢い的にはヒートということになる。最終戦もヒートのホームだし。2010年のレイカーズも同様に最後のホーム2連戦で連勝しチャンピオンになっているだけに、やっぱりヒートが優勢なんだろうね。

 さて、レブロン。「自分が得点しなければ」という気持ちは伝わってくるけど、なんか空回りし続けたという印象。4Qの残り1分を切ってからの2度のターンオーバーを見ても自分で行くのか周りを使うのか迷いがあるように感じる。そうは言っても最後の決勝点はレブロンだったし、終盤で得点を重ねている。特にヘッドバンドが取れてからのレブロンが良かったね(笑)。第7戦も縁起をかついでヘッドバンド無しとか?。

 スパーズは最大13点ものリードを奪いながらも逆転負け。敗因はやっぱりジノビリのターンオーバー「8」ってことになるんじゃないかな。得点も9得点パッとしない。第5戦で復調したと思っていたけども続けて同じようなプレーができないと計算しにくいよね。パーカーがベンチにいる時間帯にポイントガードを任されているみたいだけど、パスミスの多さにはちょっと納得できないね。パスは確かに巧いけど、ちょっと狙いすぎな感じがするね。

 さあ、泣いても笑っても次の第7戦で決着がつく。ヒートはレブロンに注目が集まるだろうけど、実際このシリーズでヒートを牽引しているのはウェイド。ウェイドだけはレギュラーシーズンと変わらない動きをしている。スパーズはまずウェイドの動きを封じることが重要だと思うけど、いまさらもう無理かもね。ウェイド、レイ・アレンあたりを止められないと一方的になる可能性も。

 スパーズはジノビリに尽きる。あとはチーム全体でターンオーバーをいかに少なく抑えるか。第6戦で不発だったグリーンがどこで存在感を示すか。というか、スパーズはチームバスケットでスターター全員がそれなりに活躍できれば簡単には負けはしないと思うけど。

 ここまで両チームは勝ちと負けを交互に繰り返してきているから順番的には第7戦はスパーズ。あと、スパーズはファイナルでチャンピオンを逃したことがない。このふたつのジンクスがスパーズを後押ししチャンピオンになるのか。それとも第6戦での土壇場での逆転勝利と最終戦をホームで戦えるヒートがそのままの勢いでチャンピオンになるのか。個人的には第7戦もオーバータイムまでもつれて欲しい。さて、どうなるか。


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